またしても「縁の下の力持ちシリーズ」になってしまいますが…

 

前回取り上げた屋根の「ルーフィングシート」の話も相当マニアックでしたが、今回はさらに地味かもしれない、基礎パッキンの話 🙄

 

でも、家の寿命を考えるなら、大事なんですよ!!

 

 

家の土台を横から撮影したものになりますが、基礎コンクリートと土台にはさまれた黒い物体、これが今回のテーマである基礎パッキンとなります。

 

これは、床下換気をするための部材になりまして、床下の空気をいれかえて、床下の乾燥状態を保つ役割をするものです。こういうものが、基礎コンクリートの立ち上がり部の上に、びっしりと入っています 😉

 

目次

風窓による換気では不十分

 

昔はよく基礎にブロック1個分くらいの大きさの風窓をあけて、そこから換気をしたものでした。しかし、風窓による換気では十分ではなく、空気がよどむ場所ができて、そこの土台が腐るということがありました。また、基礎コンクリートと土台が密着していると、基礎コンクリートの湿気が土台の木材に伝わり、土台を腐らせることがありました 😥

 

そこで、基礎コンクリートと土台の間に通気スペーサーをはさみこむ、基礎パッキン工法が生まれました。こうすれば基礎コンクリートと土台が分離されるので土台の劣化を防ぐことができます。

 

 

基礎パッキンはとっても頑丈!

 

ものとしてはこんな感じ。ポリオレフィン樹脂と炭酸カルシウムの複合素材でできていまして、恐ろしく頑丈です!樹脂が持つしなやかさと、石の頑丈さをあわせもつと言われています。耐久性としては、クリープ試験では100年経っても現状の性能を維持すると言われています 😮

 

構造体を食いつぶす、シロアリ対策にも。

 

必要なサイズにカットできますので、施工性もバッチリ。これをはさみこむことで、床下空間での腐敗菌やカビの繁殖を防ぎ、シロアリ被害を防ぎます。

 

当社では城東テクノさんの基礎パッキング工法を採用しておりますが、この工法を採用することで、城東テクノさんの長期シロアリ保証を受けることができるという、メリットもあります。シロアリ対策という点では、基礎パッキンだけでなく、防蟻処理も別途しますので(基礎部と、土台部の計2回)、シロアリにはかなり気を使った施工をしています。

 

 

防鼠材を兼ねる通気部材

 

基礎コンクリートの立ち上がり部に載せると、こんな感じ。間があいていますので、アンカーボルトをうまくかわしてくれます。換気を担う換気スリットが防鼠材の役割をしますので、ネズミなどの害獣の侵入を防いでくれます。

 

基礎パッキン工法は、別名「ねこ土台」と言ったりもしますね。このような樹脂製の基礎パッキン部材のほか、厚さ2cmくらいの木材や石材を用いることもあります。

 

 

床下でも空気が通らないほうがいい場所もあります。

 

そのようなところへは、気密パッキンというものを用います。ユニットバスや、玄関、土間部などの床下がそうで、気密パッキンという風の通らないタイプのパッキンを用います。

 

 

基礎パッキンには、制振・免震機能はない

 

基礎パッキン・気密パッキンには制震・免震機能はありませんので、住宅にそのような性能をもたせたい場合には、オプションでUFO-Eという減震部材もご用意しております。

 

土台は丈夫なヒノキが良い…とか言いますが、その丈夫なヒノキでも、湿気で濡らしてしまえば腐り落ちてしまいます。家の耐久性を保つため、土台は乾燥させねばならず、床下の換気はとても大事になります。今回は、基礎パッキン工法についてご紹介させていただきました 😉