
スギ・ヒノキ花粉症の季節になりました!!!抗ヒスタミン剤が毎年効かなくなっているような気がします…。
ヨカイエ総務の若松です。2月~4月末にかけて、恐怖のスギ・ヒノキ花粉の大量飛散のシーズンとなります!!
例に漏れずわたしも「スギ・ヒノキ」どちらの花粉症も持っていて、外出時にはマスクが手放せません。毎日投薬治療(飲み薬2種、点鼻薬、点眼薬)をしているのにもかかわらず、鼻水はたいへんなことになります。(薬でだいぶ症状は抑えられています。)
洗濯物もこんな花粉がふきあれる中で外干ししたくはないですが…。家に本当は、室内で乾燥させられる「ランドリースペース」とか、ガス乾燥機「乾太くん」が家にあればいいんでしょうけど、そういうのもありませんので、なければ、花粉がつくのを覚悟で干すか、コインランドリーに持っていくしかありません。
家を建てる前の段階であれば、花粉に配慮した家を建てることだって可能。工務店として、これから家づくりにおける花粉対策を解説していきますので、まだ花粉症になっていない人も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
花粉症のメカニズム
体に侵入してきたものを異物と判断すると、体がこれを無害化しようとする反応(=抗原抗体反応)がおこります。その結果、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が引き起こされてきます。これをアレルギー性鼻炎と言います。
体内に侵入した異物に対する抗体を作り、再度侵入した花粉を排除しようとする反応自体は良い反応ですが、これが過剰になると、生活に支障が出てしまいます。このように、体にとってマイナスに作用する場合は、アレルギーと呼びます。
なぜ室内に花粉が蔓延しているのか
空気清浄機を置いていれば室内の花粉が防げているかといえば、そうではありません。空気清浄機は、外部から持ち込まれた花粉を処理しているにすぎません。加湿機能つきであれば、室内の湿度を上昇させることにより、室内で花粉が舞いにくいようにしてくれる効果はありますが、残念ながら室内を安心して過ごせるほどの劇的な効果があるわけではありません。
もちろん、何も対策しないよりはマシでしょうけど、まず何より、室内に持ち込ませないことが大事なのです。
花粉が室内に入り込む主な原因
(1)洗濯物を外干ししたときに、衣類に付着してしまう。
(2)気密性の悪い家の場合、建材の隙間から侵入してしまう。
(3)外出から帰宅した際、コートなどに花粉が付着したまま部屋にはいるので、脱いだときに花粉が舞ってしまう。
(1)洗濯物を外干ししたときに、衣類に付着してしまう。
冬場は空気が乾燥しているため静電気がたまりやすく、衣類が花粉を吸い寄せてしまいます。外干しした衣類は、当然外でパンパンとはたいて花粉を落として取り込むと思いますが、衣類に帯電した静電気があると花粉が衣類に吸い寄せられてしまい、うまくはたき落とすことができなくなります。
(2)気密性の悪い家の場合、建材の隙間から侵入してしまう。
家には想像以上の隙間があります。高気密で作られていない住宅であれば、なおのこと。換気扇で室内の汚れた空気を外に排出すると、室内が負圧になるので、外に出した分とほぼ同じ量の空気が、自然の力で室内にはいってくることになります。
そのとき、防塵フィルターのついた給気口からだけ空気が入ってくればいいですが、家の隙間からも空気がはいってくるのです。
家の隙間がどれくらいあるのかを示す数値にC値(相当隙間面積)がありますが、高気密住宅であればC値0.1~0.5程度。気密に配慮しない昔の住宅では、C値が測定不能(※隙間がありすぎると計測ができない)だったりします。C値5.0の場合では、83%は「家の隙間から」給気されるのです。当然フィルターも何も通さない空気が家に入ってくるわけなので、微細な花粉はフリーパスということです。
花粉飛散シーズンに窓を全開にして換気するのは論外ですので、絶対にやめてください。花粉症じゃない人でも、しきい値を超えて花粉に曝露されれば、いつか花粉症を発症してしまうかもしれないからです。
とある団体が花粉の最盛期に行った実験では、3LDKのマンション一戸で、窓全開で1時間の換気をした場合およそ1000万個もの花粉が屋内に流入したそうです。
(3)外出から帰宅した際、コートなどに花粉が付着したまま部屋にはいるので、脱いだときに花粉が舞ってしまう。
冬場の乾燥状態では、当然衣類や髪の毛に花粉は吸い寄せられてきます。玄関土間にハンガーラックなどがあれば、コートなどはそこにかけるようにすれば、室内に持ち込まれる花粉は最低限で済みます。
ホントは食品工場にある、全身のホコリを突風で吹き飛ばす装置(エアシャワー)が欲しいところですけどね…。こんな大掛かりなもの、家につけるわけにいきませんしね。
外出の際の服装選びも気をつけたいところ。衣類の種類によっても、花粉の付着率が異なってくるからです。綿を100とした場合の花粉付着率では、絹150、化学繊維180、ウール980となっており(引用:NPO法人花粉情報協会)、花粉症時期のウールの着用は極力避けた方がいいでしょう。

引用元:花粉症環境保健マニュアル2022(環境省)
外出時の服装でいえば、つばの広い防止を被ったり、手袋をすることは、花粉対策に有効といえます。また鼻腔にも花粉が付着しているので、うがいと洗顔も有効です。
また、花粉の多い時間帯は決まっているので(8時~20時)、屋外作業などがある場合で、時間を選べる状況であれば、この花粉の多い時間帯を避けて外に出るのも手かもしれません。
「いま花粉症になっていないから安心」ではない。
いま花粉症になっていないから、「わたしは花粉症にならない人種なんだ」と思わないでください。個人差はありますが、花粉を繰り返し浴び続けることで、体内の抗体量は増加していきます。ある日突然、目が痒くなったり、鼻水が止まらなくなったりと、花粉症の症状が発現することになるのです。
ですから、まだ花粉症になっていない方は、花粉をできるだけ避けて、将来の発症を遅らせるようにしましょう。
花粉を持ち込ませない対策 まとめ
花粉対策に有効な方法を短くショート動画にまとめましたので、この動画でぜひ解決方法をご覧いただきたいです。
動画では触れていませんが、花粉を吸着して無害化する性質を持つ漆喰や珪藻土塗り壁も花粉対策に有効ですよ!
あと、3月分の家づくり相談会のイベントを設定しました。
タイトルに「ゼロからはじめる」の前置きがあるように、何をしていいかわからないという人にこそ、ぜひ来ていただいて、適切な知識を身につけていただきたいです。
ではでは!
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