ついに2025年4月より、家づくりのときの住宅省エネ基準適合義務化となりました!これから家づくりを考えておられる方からすると、「義務化もなにも、そもそも省エネ基準って何のこと?」となると思いますが… 🙄
要は、いままで家づくりで断熱性能の最低基準はなかったのですが、これからは国の定める断熱性能以下の家を作ってはダメですよ~!ということなんです。

最低基準がなかったって…いままで断熱性能悪い家を作ってもよかったの?!
そうなんです。最低基準がないから、当然壁の中に隠れて見えない断熱性能にかかわる部材は、ハウスメーカーからは真っ先にコストカットされる部分でした。日本はこと住宅の断熱性能の分野では、先進国から遅れを取りまくっていますからね。周回遅れもいいとこなんです。
建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律とは
住宅省エネ基準とは、「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」(いわゆる建築物省エネ法)で定められている断熱性能の尺度のことです。国はこの法律のもと、住宅のカーボンニュートラル化や、脱炭素社会の実現に向けて、省エネ規制を進めています。
建築物省エネ法の大元となる省エネ法は、1973年と1979年のオイルショックをきっかけに誕生しました。「石油が枯渇するのではないか!?」、ということで、石油燃料に頼りきりな日本中が大パニックになりました。(なぜかトイレットペーパーが市場から消えました。)このときの危機感から、省エネ法が制定されるに至ったわけです。
現行の省エネ基準は、平成28年省エネ基準といって、断熱等性能等級(品確法で定められた、住宅の断熱性能を示す指標)でいえば、断熱等級4にあたります。これからは、この断熱等級4を下回る家を建ててはダメになるわけなんですけど…。いまどきの建材で建てれば、よほどケチったり、変わったことをしなければクリアできる水準かなと思います。
というか、断熱等級4の家は夏は暑くて、冬は寒いと思います…。こんな国の基準は、最低中の最低ラインなので。エアコンなしでもなんとかなる暑さ&寒さ、なんていう感じではないです。
じゃあ断熱材をもりもりにして、めっちゃ暖かい家を作ろう!と思っても、将来かかる光熱費よりも、断熱材をプラスしたコストのほうが高ければ、意味がありませんよね。
今回、工務店社長である弊社大藪代表にその点を語ってもらいましたので、興味がありましたら、Youtube動画でぜひ見てもらいたいです!
断熱性能を高めると同時に、気密性も高める吹付断熱材はコスパ抜群!
では、断熱材は何を選べば良いのでしょう。昔の住宅では、断熱材といえば、柱の間に「袋入りグラスウール」とかを詰めることが多かったのですが、ガラス繊維が湿気を吸い込みやすいため、断熱材の変形・脱落を起こして、断熱欠損を起こしたり、大工さんの留め付けが悪くて脱落したり…ということがありました。
そのため、一度固まってしまえば形状が保たれる吹付け断熱材を当社ではおすすめしております。

吹付断熱材(フォームライトSL)の施工状況
吹付断熱材だと一度固まってしまえば、吹付けられた木材にしっかりと接着され、その後に痩せたりすることがないので、変形・脱落することがなく安心です。
ノズルで柱と柱の間に直接吹き付けるのですが、これがどんどんふくらんで、隙間を塞いでいくのですね!この特性から、断熱性以外にも気密性もとてもよくなるメリットもあります。

吹付断熱材(フォームライトSL)の施工状況
現場に吹付断熱用のトラックがはいるのですが、ここから施工場所までホースが伸びていく感じになります。A液とB液を化学反応をさせることで、泡の断熱材を形成します。
この泡のなかにはたくさんの空気を含んでおり、これが断熱性能を発揮することになります。

吹付断熱材(フォームライトSL)の施工状況
実は空気はとても優秀な断熱材。熱の伝わりやすさを表す数値として、熱伝導率(w/m・k)がありますが、天然木材(檜・杉)が0.12w/m・kに対して、空気は0.0241w/m・k。
じつに木材の5倍も熱が伝わりづらいのです!
◆熱伝導率
単位厚さ(1m)の材料の両側に1°Cの温度差をかけたときに単位面積(1m2)あたりにどれくらいの熱量が移動するかを示しています。)

吹付断熱材(フォームライトSL)の施工状況
もっとも、空気が動くと「対流」という現象で熱を伝えてしまうので、「空気が動かなければ」という前提になります。吹付断熱材は、その内部の「空気が動かないように」泡で閉じ込めており、これが断熱性能を発揮するということなんですね!
もっと詳しくお知りになりたい場合は、ぜひ当社事務所までおいで頂ければ、随時、家づくり勉強会を開催させていただきます。
ではでは!
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