どうも、熱しやすく冷めやすいヨカイエの若松です。

 

おもしろそうな趣味を見つけ、深入りしたと思ったら飽きてしまって、あっさり乗り換えてしまうのは、わたしの悪い癖です…。

 

10年前くらいは、ピュアオーディオを趣味にしていました。オーディオの前に「ピュア」がつくと、やばい趣味です。何がやばいって、とにかく金がかかるんです。いまどき音楽なんて、iPhoneからBluetoothスピーカに飛ばせば済む話。ところがピュアオーディオの人たちは、音楽を聞くのにとんでもないお金をかけます。スピーカー100万円なんて安物という世界なんですから。

 

マイクロソフト創設者、ビル・ゲイツのオーディオシステムは、50万ドル(約6千万円)だと言われています。

 

 

オーディオ界隈だと根強いアナログ信仰があるので、最後にはCDよりもレコードのほうが音がいい、という話になってきます。かつて小学生くらいのころ、まだレコード全盛でしたけど、中学生になってはじめて聞いたCDの音のクリアさに衝撃を受けた記憶があるんですがね…。レコードも高級プレイヤーでていねいに音を取り出してやれば、むしろCDよりも美しい音が鳴るということでした。このデジタル全盛の世の中にあって、とにかくピュアオーディオではアナログこそ至高、というかたが多いです。

 

CDを超える音質を誇るスーパーオーディオCDという規格もありますが、アンプへの出力はアナログだけでした。

 

今回は、佐賀県でとある会社の役員をされてらっしゃる、オーディオ仲間さん宅にお邪魔したときのことをご紹介いたしましょう。(オタク仲間でもあったよ!)

 

 

D/AコンバーターのCHORD DAC64です。CDプレイヤーなどからのデジタル信号を、アナログ信号に変換してアンプに渡すための機械です。真ん中の覗き窓みたいなのをつけて、あえて基盤を見せるのが、CHORD社の作り方ですね。

 

まわりのフィギュアは気にしないでくださいね。

 

オタク仲間でもあるって言ったでしょ(¯―¯٥)

 

 

B&W802D。ペアで100万円を超えるスピーカーです。ウーファー(低音域)2基に、スコーカー(中音域)1基、トゥイーター(高音域)1基という4段重ねですね。人の背丈くらいある重たいやつなので、アパートだと床が抜けかねません(¯―¯٥)

 

彼はこのスピーカーにも満足がいかず、アヴァロンアコースティクス社のダイヤモンドというスピーカーに乗り換えることになります。100万円のスピーカーに納得いかなかったということは、次のそれはいくらなわけ?と思うでしょう。

 

定価638万円です。

 

ピュアオーディオがどれほど深い沼であるのかが、おわかりいただけますでしょうか…。わたしはそれについていけず、ピュアオーディオから足を洗うことになりました。いまでも当時の機器の名残は、残っていますけれどもね。

 

 

アキュフェーズ社のA級アンプ交流定電圧装置PS-510(定価388,500円)です。音響機器の電源のノイズを取り除くための装置で、電気の波形をただしく是正し、電源からより高音質を実現するための装置です。誤解をおそれず、かんたんにいえば、超高級OAタップみたいなものです。

(2020年12月21日修正 アンプと記載しておりましたが、ただしくは交流定電圧装置でした。)

 

 

ホームシアター用のAVアンプTA-DA9000ES(定価600,000円)。

 

これはホームシアターで使うサテライトスピーカーやサブウーファーなどの音声増幅を行うほか、HDMIの映像切り替えなんかも担当するものです。ホームシアター全体の制御を行う大事な役割をになうものですね。これ1台でスピーカーを6個も7個も駆動できます。

 

 

これ、なんだと思います?

 

これは6口のOAタップなんです。オーディオの世界では電源の取り扱いにはとても気を使います。電源が汚いとノイズが乗ったりするということです。オーディオ界隈を揶揄する冗談で、電力会社によっても音質が変わるなんてこと言われたりもします(笑)。

 

 

ホスピタルグレードのコンセント。

 

医療機器用品質のコンセントですよ!医療機器には万が一にもノイズがのってはいけませんから、オーディオ趣味のかたはこういうコンセントを使うわけです。わたしの実家にも、オーディオ趣味のなごりで、ホスピタルグレード化されてるコンセントがあります。電源に気を使うあまり、人によってはオーディオルーム専用に電柱を建ててしまう人もいますからね…。

 

 

天井にはられた調音部材。壁や天井、床の音の反射も音には大事な要素で、結構高価だったようですね。ピュアオーディオは機材だけでなく、こういう小物系も結構こだわりがいがあるもので、かけようと思えば、いくらでもお金をかけられます。これがピュアオーディオのおそろしいところです。

 

たとえば、スピーカーは振動をおさえたいので、高価なインシュレーター(振動を吸収する部材)などもいりますし、ケーブルも一般的な銅線ではなく、銀線を使ったりとか…。レコードの静電気を除去する装置だったり、「これで本当に音がよくなるのかよ?」という、オカルトめいたものも結構ありました。

 

 

純A級パワーアンプ、アキュフェーズA-30。音を増幅して、スピーカーを駆動させる装置ですね。一般的に見られるアンプはほぼ9割がたD級アンプなのですが、超高級アンプに採用されることの多いA級アンプというのは、素子の全動作領域に無信号時でもアイドル電流が流れているのでめちゃくちゃ大飯食らいです。発熱量も電気代がえらいことになります。

 

なお、A級、D級というのは動作方式によるものなので、単純にA級は優れた方式であるということではありません。ですから安いA級アンプもありますよ。

 

アンプはお好きなかたは真空管アンプに走られるかたもいましたね…。

 

ピュアオーディオの沼の深さをご案内させていただきました。ピュアオーディオに足をつっこんで感じた結論としては、いい音を堪能するためにはとにかく大音量で鳴らすということです。ご近所づきあいなどもあるので、実際にはそれがいちばん難しかったりするんですけどね…。

 

ちなみなピュアオーディオをやっていた時代のわたしのメインスピーカーは、マーチンローガンのAeriusという42万円くらいの静電式スピーカーを使っていましたよ。透明フィルムに電極をはり、それを振動させることで音を鳴らすという、珍しい方式のスピーカーでしたね。

 

ではでは!